【タイ語のことわざ】STOPバナナ!気を付けて、そのエサ代は横領です

今回紹介することわざは、法制度の比較的整った現代日本では余り見かけないタイプのものなので、イメージするのが難しいかもしれません。

どーもあそーくです。

法の目をかいくぐって悪さをする人はいると思いますが、今回紹介するような悪いことは、基本的に日本では違法行為に相当すると思います。

というわけですが、この舞台はタイです。まだまだこのタイプの悪い奴は横行しているようです。

それではどうぞ

เลี้ยงช้างกินขี้ช้าง

象の世話をして象のフンで食べる

発音:líaŋ cháaŋ bon lǎŋ khon

単語
  • เลี้ยง:飼う、養う、面倒を見る
  • ช้าง:象
  • กิน:食べる
  • ขี้:糞、カス、クズ

このことわざの意味は、今行っていることでズルをして少しばかりの不正な利益を得るという意味です。

おそらくこの言葉に相当する日本語はないと思います。

そもそもこのことわざの由来は、昔、王様の象の世話をしていた人の話が元になっています。

この象の世話をする役目を「ตะพุ่น(taphûn)」と言ったそうです。脱糞ではありませんので間違えないように!(笑)

この象の世話をする仕事というのは草に関わる仕事です。タイ人的にはこれは余りよい職業ではないとの認識であったようです。

ことわざの中の象の世話係は、餌用の草を仕入れ、象から離れた場所にその草を山積みにして置きます。

離れた所に草を置くことによって、象が鼻を伸ばしても届かないようにするためです。

こうしておくことにより、象は基本的に空腹状態ということになります。

そこで人が通りかかると、当然象は空腹ですから、何かを食べさせて欲しいと鼻を鳴らして訴えます。

この通りかかった人は象の世話をする人に

「なんで餌をあたえないのか?」

と当然聞きますよね?

そこでこの象の世話をする人は、待ってましたとばかりにこう答えます。

「象が哀れだと思うなら、あなたが草を買って与えればいいじゃないか!」

この答えを聞いて、(コイツは酷い奴だ!)と思った人なら、象を哀れに思い草を買って与えます。

通りかかった人の何人かは象を哀れに思い、象の世話係の思うままに行動してしまいます。

これで象の世話係は仕入れたエサ代のいくらが浮いて、自分の利益となるという寸法です。

このように、不正な行動によって何かしらの利益を得ようとする人のことを指して「象の世話をして象のフンで食べる」と言います。

この由来には別バージョンもあって、お腹を空かせている象という設定は同じなんですが、隣で象が食べる用のバナナを売っているというものもあります。

いずれにせよ象が不憫でなりません。(T_T)

どんな時に使う?

仕事の内容はなんでもいいのですが、正当な業務を行うだけでなく、その業務を利用して、不正な利益を得るような人のことを指してこう呼びます。

前述しましたが、日本ではこういう人は余り聞いたことがありません。

恐らくいるとしたら、正当な業務を怠っているという評価になるので、普通はこういったコトはしませんよね?

残念ながらこのタイプの人間はタイには結構いるので、注意が必要です。注意しても避けられないことがありますが…

サダオでタイとマレーシアの国境通過は要注意、悪徳職員が出没するぞ!

この多少の利益というのは主観的なもので、日本では明らかに犯罪の部類の入るようなものもあります。

例えば、会社のデータを競合他社に売って利益を得るといった場合だったり、仕入れの数量と金額を誤魔化す場合でも、このことわざが使用されたりするので、使用範囲は比較的広いと思われます。

いやーそれは

日本では横領っていいます。(゚∀゚)

具体的使用例

ソムチャイ君の高校時代の親友は大変頭もよく、学校でもとても人気者でした。

その親友は友人と旅行会社を設立してタイ人や日本人を相手にした旅行案内をしていて、日本で働いていますが、いつも忙しそうにしています。

頑張って働いたせいなのか、バンコクにコンドーを4つや5つくらい持つほどのお金を稼いでいて、ソムチャイ君は彼のようになりたくて自分も日本語の勉強中です。

その親友から最近連絡がありません。

ソムチャイ君は今自分の働いている場所や収入を考え

(自分みたいな人間とは住む世界が違うんだ…)

と少し悲しい気分になりました。

その親友は今でも日本に住んでいます。

ただし刑務所の中です。

彼は観光客だけでなく不法に就労しているタイ人や犯罪者とも付き合いができてしまい、会社の資金を利用してタイに違法な送金を繰り返していたのです。

いわゆる地下銀行です。日本ではもちろん違法です。

最初は軽い気持ちで始めたのですが、最終的には取引額も相当なものに膨らんでました。

その親友は今だに

象の世話して象のフンで食べる程度のことでなんで刑務所に入らなければならない!?」

と容疑を否認するようなことは言ってはいませんが、刑務所に入るのは納得いってない模様です。

ソムチャイ君は今だに彼からの連絡がないのは、自分の状況せいだと思い悩んでいるのでありました。

とまーこんな感じです。

悪いことだっていう認識はあるようですが、それは犯罪なの? ってとこなんですかね?

知らんけど

まーそういうことです。

おわり

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