【タイ語のことわざ】慌てる乞食はもらいが少ないって!えっ?売切れ?

焦って失敗したって経験ありますか?

僕なんかしょっちゅう-です(泣)

どーもあそーくです。

焦っていろいろとコトを急いでいる時に、タイ人はよく相手に対して

「ใจเย็นๆนะ!」(cai yen-yen na!ー 冷静に!)

って言葉を使います。

反対語の「ใจร้อน」(cai rɔ́ɔn ジャイローン “直訳すると心が熱い”)な状態というのはタイ人的に良くない状態なんです。

そんな「冷静に!」っていうのを別の言い方で表現したのが、今回紹介することわざです。

それではどーぞ

อดเปรี้ยวไว้กินหวาน

酸っぱいものを我慢して甘いものを食べる

発音:òt prîaw wái kin wǎan

単語
  • อด:我慢する、辛抱する
  • เปรี้ยว:酸っぱい
  • ไว้:~しておく(補助動詞)
  • หวาน:甘い

が今回のことわざです。

このことわざの中では、酸っぱいもの=悪いもの、甘い物=良いものっていうのが前提となっています。

「酸っぱい」というのは何か果物的なモノが未熟であるということです。

「甘い」のはもちろん熟した状態です。

なので、状況的には

「慌てて未熟な状態のものを食べるな! この慌て者め! もう少しだけ待てないのか?」

といった場面です。

「良くないこと」が降り掛かってきた時は、慌てず、じっと耐え忍んでそれが過ぎ去るのを待った方がいいよ。そうすれば、その結果として「甘い物」というギフトが必ずあるから。

というのがこのことわざの意味です。

この使い方としては、基本イメージはほとんど同じですが、二つの使い方が考えられます。

一つ目は「あとちょっとだけ待てば…」といった、一言で言うと「焦るな!」って状況の時に使う場合です。

元々のことわざのイメージ通りですね。

もう一つに「待てば待つほど…」といったニュアンスを含んだ使い方もあります。

こちらも「焦らないで」という意味では同じなんですが、更に一歩すすんで、待ったほうがお得♪ みたいな感覚です。

「空腹は最高の調味料」的な??

だいたいこんな感じですかね。

具体的な使い方の事例

「あとちょっとだけ待てば…」の使用例

よく使われるのが、パソコンとかスマホとかを購入しようとする時にパソコンに詳しい友人などが

「もうすぐ新しいタイプのが発売されるから、酸っぱいものを我慢して甘いものを食べるにしなよ!」

と言って、今購入するのはお得でないからちょっと我慢して! ってアドバイスをくれる場面がまず思い浮かびます。

この例では、「待てば待つほど」っていうニュアンスは感じられません。

待ちすぎると更に新しいタイプのモノが発売されて、いつまで経っても購入できないことになります。

「ほんの少し待つだけで、もっと良いものが手に入るよ!」

という状況です。

こんな感じで、「あとちょっとだけ待てば」という場合に使う例です。

「待てば待つほど…」の使用例

次に「待てば待つほど…」といったニュアンスを含む場合です。

ちょっぴり浮気症のソムチャイ君は花子さんと結婚して2ヶ月目です。

今回、結婚後初のソムチャイ君の浮気が発覚しました。

花子さんはもーカンカンです。

怒りに任せて何をするか自分でもわからないので、ソムチャイ君の妹のレヌ-さんを呼び出し、喫茶店で待ち合わせをすることにしました。

遅れてきたレヌーさんに怒りをぶつけまくった花子さんは幾分冷静になってきました。

花子「まーもともと浮気性だって分かって結婚したんだけどね..」

レヌー「どれくらい連絡してないの?」

花子「3日」

レヌー「そう、兄貴からは?」

花子「電話は1時間おきにかかってくる」

レヌー「そう、じゃあ後2日ね、酸っぱいものを我慢して甘いものを食べるよ!」

花子「どういう意味?」

レヌー「プレゼントのグレードがアップするってこと♪」

以上、こんな感じで使います。(使われる?)

さーせん!

m(_ _)m

毎度まいどくだらない具体例で申し訳ないです。お約束ではないです。

次からは真面目に取り組みたいと思ってます(汗)。

この具体例は完全にフィクションなのでご安心下さい(笑)。

「慌てる乞食はもらいが少ない」のか?

日本語にも似たようなことわざに「慌てる乞食はもらいが少ない」というのがあります。

タイ語のフルーツ(たぶん)で例えることわざの方がキレイでいいですね。

なんか日本語の場合だと言われた方も

「え? ま、まーそーかも知れんけど…」

と何か釈然としないものが残らないとも限りません。

上司に向かって

「いまその案件を進めるのは…慌てる乞食はもらいが少ないっていいますよね?」

とはとても言えません。

極めて限定的にしか使えないことわざです。

それに現在は高度情報化社会です。

多少は慌てないと貰えるものも貰えないかも知れないというのは厳然とした事実としてあります。

「慌てない乞食のほうがもらいが少ない」

という方がより適切な場面も多々あります。

ま、どっちにしても果物で例えたタイ語の方は現在でも納得できるたとえとなってるので、理解しやすいはずです。

状況によって急ぐほうがいいのか、それともそうでないのかは変わってきますので、その辺は臨機応変に各人で対処して下さいw

と言ったら身も蓋もないですが…

おわり

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