バンコクのバスの乗り方 最もクレームの多いのは何番のバスでしょう?

バンコクにはバス路線が縦横無尽に張り巡らされています。

2017年のデータですが、バンコクとその周辺エリアには2700台ほどのバスが運行しているそうです。

そんなバンコクのバスは、その費用もかなり安く抑えられていて、まさに「庶民の足」と言った感じです。

通常の路線バス内ではあまり英語は通じないので、バンコクに旅行に来たくらいでは乗ったことのない人も多いのではないでしょうか?

今回はバンコクの路線バスに関した話です。最近改定された料金や、乗り方なども説明します。

「ちょっと乗ってみようかな?」と思っているなら、参考にしてみて下さい。

それではどうぞ

バンコクのバス事始め

タイ語でバスのことは「รถเมล์(rót mee ロッメー)」と言います。

元々、バンコク市内には運河が張り巡らされていて船が交通機関の主役でした。

運河時代にも公共交通機関はあり、路線ボートといえるようなもののありました。

この路線ボートのことを「เรือเมล์(rɯa mee ルアメー)」と言っていました。

この「เรือเมล์」の「เรือ(船)」を「รถ(車)」に言い換えたものがタイ語のバスの語源だそうです。

ちなみに「เมล์」は mail という英語からとタイ人には信じられています。

運河時代に郵便がボートで運ばれていたと言うことからそう思われているのかもしれませんが、本当のところはわかりません。

このバンコクのバスですが、現在は BMTA (Bangkok Mass Transit   Authority)という運輸局下の組織が管理しています。

最初にバンコクで「バス」と呼ばれるものが出来た時は、動力は馬でした。いわゆる馬車です。

そして記念すべき最初の路線がガサットスック橋(กษัตริย์ศึก kasàt sɯ̀k)のたもとにある「สะพานยศเส(saphaan yósěe) 」というバス停 からサパトゥム宮殿のある「ประตูน้ำสระปทุม(pratuunáam sà pathum)」のバス停だったそうです。

その後モータリゼーション化され、1933年ころまでにはバンコクの主要地域全体で利用されるようになったそうです。

市民に非常に人気の高かったバスでしたので、その後、民間の会社も参入してきました。

これらの民間会社は全部で20を超える数になったそうです。

しかし、これらの民間会社のサービスもばらばらで、住民の不満が高かったそうです。

そこで、これらの民間会社もすべて統合することにします。

そして、紆余曲折を経た後、今の BMTA に至るということです。

バスの料金

路線バスの場合

バンコクのバスの料金は2019年に改定されました。

一般的な赤とクリーム色のバスは一律8バーツです。

この色以外のエアコンなしのバスもあり、民間のバスですが、料金は同じです。

通常のエアコンバスが12~20バーツ、水色の「新世代」と呼ばれるものは15~25バーツ。そして、新型のオレンジ色をした「ユーロⅡ」と呼ばれるものが13~25バーツとなっています。

この基本料金に加えて、高速道路を通った場合、プラス2バーツ。夜間バスはプラス1.5バーツ追加料金がかかります。

夜間料金は23:00から翌朝の5:00に走っているバスに対してかかるものです。

基本的には以上のとおりですが、公共交通機関ということで国が管理をしているため、低所得者とか高齢者は無料だったりします。

高齢者に関しては日本も似たような制度がありますよね?

また、中には路線自体が無料というものもあるので、料金を徴収しに来なくても慌てなくて大丈夫です。

リムジンバスの場合

以上は通常の路線バスの料金ですが、空港のリムジンバスは異なった料金体系となっています。

ドンムアン空港発 (単位はバーツ)
A1(モーチット行き) 30
A2(戦勝記念塔行き) 30
A3(ルンピニー公園行き) 50
A4(王宮前広場行き) 50
スワンナプーム空港発
S1(王宮前広場行き) 60

モーチットはチャトチャック公園のあるところで、MRTやBTSなど、電車に乗り換える場合はこの番号の路線を使います。

戦勝記念塔は、バンコクの中央バスターミナルともいえるほどバスの路線が集中しているところです。

迷う可能性もありますが、ここからは大抵の方向へ路線バスが走っています。

王宮前広場もバスの路線が集中しているところですが、乗り換えると言うより、カオサン通りが目的の人が乗ることが多いと思います。

路線バスの乗り方

最寄りのバス停で目的の番号のバスを待ちます。

バスが来て、無事乗り込むことが出来たら、料金を徴収する係の人がバス代を集めに来るのでお金を渡して下さい。

料金徴収係の過酷な日常についてはこちらをどうぞ

料金徴収だけじゃない!バンコク路線バスの車掌さんの大変な業務とは?

この時1000バーツとか、500バーツとかの高額紙幣だと嫌な顔をされるかもしれません。(笑)

エアコンなしのバスの場合は一律なので問題ありませんが、エアコンバスの場合、距離によって料金が異なってきますので、バス代の徴収係の人に行き先を告げる必要があります。

「ไป〇〇ใหม ครับ/คะ(パイ〇〇マイ クラップ/カ)」と言って、「ไปค่ะ(パイカ)」と言われたら合ってるので料金を支払って下さい。(男性はクラップ、女性はカです)

「ไม่ไป(マイパイ)」と言われたら、間違ったバスに乗ってしまったので、次のバス停で降りて下さい。

この時、一区間分の料金を支払えなんて酷いコトは言われないので安心して下さい。

降りるときにでも感謝の意をつたえれば GJ です。

女性の場合はお坊さんと接触するのはご法度です。近くにお坊さんが来そうだったら早めに避けるようにして下さい。

昇降口の近くの席はお坊さん専用の座席となっている場合がありますので、それらしいマークはないか確認してから座るようにしましょう!

降りる時は、乗るときより大変だと思います。

料金を徴収する係の人に言っておけば教えてくれますが、忘れていることも結構あります。(゚∀゚)

なので、自衛のためにGoogleマップなどで現在地がどこかを確認しつつ乗車するのが賢明でしょう。

降りる時は日本と同じでブザーを押しますが、昇降口のところにしかないので近くを探しても無駄です。(笑)

以上がバスの乗り方の簡単な紹介です。

路線については、Googleマップとかにも掲載されていますが、字が小さいのと、数字を追って地図を見るのは大変だと思います。

そこで「バンコクバス路線図」とかいう小冊子が紀伊国屋とかで売ってるので、それを購入すると便利かと思います。

バスの路線網はバンコクのほぼ全域を網羅しているので、時間に余裕がある場合だと便利と思いますが、目的のバスに限って来ない!というのは、マーシーの法則通りです。

また、路線によっては朝夕のみの運行というモノもあるので注意が必要です。

ちょっとハードルの高いバスでの移動ですが、せっかくバンコクに旅行に来たのなら、一度は乗ってみることをオススメします。

少し高い位置からバンコク市内を観光できるだけでなく、土地勘が養われることの助けになるかもしれません。

忘れてました、最もクレームの多いのは8番のバスです。

8番バスの悪名の高さは、バンコクの人なら誰でも知ってます。(笑)

おわり