タイ文字をマスターするのは、おそらくタイ語の勉強をする中で最もハードルの高い分野なんじゃないかなぁ? と個人的には思います。
今回は、その高いハードルのタイ文字を独学でマスターすることが出来るのか? についてです。
具体的にはタイ語学校でのやり方と比べて、独学でも可能な点、難しい点を取り上げて、「結局可能なの?」かを探っていきます。
僕に関してはタイ文字もタイ語学校で習ったので、独学が可能かどうか身をもってはわかりません。
が、学校でやったメソッドというのは知っています。
市販の教科書・参考書等で可能なのか? 学校でやったこととどう違うか? なんてことを比較しながら可能な方法を探ってみます。
バンコクのタイ語学校での学習法
「独学って自分にできるかなぁ?」って考えたときに、
「じゃあ、語学学校ではどうやってタイ文字の読み書きできるようにするの?」って興味は当然あると思います。
なので、簡単に学校でのやり方が、どんな感じなのかを紹介します。
まずはタイ文字の書き方と発音を習います。このへんは市販のテキストで十分対応できると思います。
ก は kɔɔ って発音するとかですね。このとき書き方とか書き順とかを一緒に習います。みんな一斉に発音したりして、大人の幼稚園を体験できます(笑)。
この子音が44字。この内の2字は現在使われてません。日本語の「ゐ」とか「ゑ」と同じようなポジションです。
で、この子音を一挙に全部覚えてしまうんではなくて、いくつかのグループにわけて覚えます。
一つの子音のグループを覚えたら、少しだけ母音を習って、読みも同時に進める という流れです。
文字を覚えたら、文字の種類と声調の関係を並行して学習します。
で、途中に特別な綴りの単語を覚えたり、同じ発音だけど、どの文字を使うのかとかを間にはさみつつ、だんだんと覚えていきます。
文字を覚えるのより、このルールを覚えることの方が実は大変だったりします。
そして授業中は生徒に読ませ(最初は意味のない単語がほとんど)、読んでる途中に
「ちがーう!!」
とか怒られたりします。誤魔化しは出来ません。
(どんだけ耳いいんだよ!)くらいの正確さで指摘されます。
そして、大量の宿題!
だいたい毎回ディクテーション(聞き取りテスト)があるんですが、それに間違えるとさらに増える宿題!
その他に、こう書いてもOK! とか、こう書くとキレイにかけるとか、ちょっとしたワンポイントレッスン的なのも授業中教えてもらえます。
正直、キレイに書くのは最初だけです(笑)。
だんだんと「早く書こう!」という気持ちが強くなって、最終的に文字は崩れてきます。タイ人だって同じです(笑)。
とまぁ、こんな感じです。
ここまでで約2ヶ月!
その後は、ひたすらスラスラと読めるようになる練習&宿題(笑)。作文の宿題なんかもあります。
僕の行ってた学校では、ライティングの授業が全部で4ヶ月あるんですが、基礎を終えてからの練習の部分が1ヶ月、計3ヶ月の学校もあるみたいです。

「大変そー!」って思ったでしょう? はい、大変です!
はたして、これを独学でできるのか?
「ちがーう!」って怒られるところとか、宿題とかのチェックとかは無理として、それ以外の部分である程度できるのか? 僕も興味があるんで、ちょっと考えてみたいと思います。
タイ文字を独学でマスターするのは可能か?
まずは基本となる参考書選びです。
別で紹介した「タイ語の基礎」の最初に、タイ文字学習用のパートがあるんですけど、まとめみたいな感じで、あれで頭に入る人がいたら尊敬します。
直前チェック用(なんのだ?)って位置づけでいいです。


使うのは「マリンのタイ語生活(1)」です。(1)だけでいいですよ。まぁ定番ですね。
一通りのことは、「マリンの~」で説明されているのでいいんですが、頭で理解しているだけでは使えないのが言葉です。
なので、必ず練習する必要があります。

左50B 右200B
僕が使っていたのがこのドリルです。
なんですが、これ日本で売ってないみたいなんですよね。
恥ずかしながら少しだけ中身をご披露しますww

園児か!
タイ文字練習帳の方は…
はい、全部終わってません(汗)。
いい大人にこのイラストでって…無理ですから。
せめて写真にとかなら…
どんな意図でこのようなチャイルディッシュなイラストなんでしょうか?
「いったい、何のプレイだっ!」
それはいいとして、この本はただの文字の書き方の練習なので、これだけではタイ文字は読めるようにはなりません。
別にやらなくても良かったかと…(いい訳ではない!)

マジメにやってますねー
で、次は「タイ文字読み書きの基礎」の中身は…
こんな感じで、アルファベットをタイ文字に変換したり、その逆をしたりとが、段階的に延々と続きます。本当におすすめです。
だが、日本で売ってないのであります!
実に残念です。これ一回するだけで、かなりタイ文字の読み書きが頭に定着します。
僕は学校に行ってたので1回で十分でしたが、そうでない人も2、3回すれば十分です。
日本にも似たようなものはあるかな? 探してみてください。
「タイ文字べんきょうしよっかなぁ?」って思ってて、タイに行く機会があれば是非購入を!
値段以上の価値はあります。
こんな風に進めていけば、タイ文字の読み書きはできるようになります。あとは文字と音声をリンクさせるだけです。
読みがスラスラできるようになるために、出来るだけたくさん読むだけです。(この段階では読みながら書くのもオススメ)
小学校低学年を思い出してもらえれば、この段階のアナタはその状態です。
知り合いにタイ人がいたり、スカイプとかで言語交換したりとか出来たらそのタイ人の相手なりに、ディクテーションとかしてもらえればこの辺はカバーできるのでは?

作文とかの添削はさすがに手間がかかるので、学校とかプライベートレッスンとかで対価を支払わないと、ちょっと悪いかなと思います。
タイ文字をキレイに書くには
外国人(漢字圏除く)の習字と見てるとわかると思いますが、そうそうすぐにはキレイに書けませんよね?
しばらくしてから汚くなるのは致し方ないとしても、キレイに書こうと思えば書ける状態にはしときたいですよね。
僕も最初の頃は、タイ人に
「小学生みたーい! かわいい!」
なんて、いい大人つかまえてからかわれたもんです。
その路線でいきたいなら無理にキレイに書けるようになる必要ないです(笑)。
冗談はさておいて、キレイに書ける決め手になったかは、ハッキリ断言は出来ませんが、多分今から言うことで間違いないと思います。
日本語の習字とかでは「もっと、大きく、のびのびと書きなさい!」なんて言われた記憶がある人もいるでしょう?
でも、タイ文字ではどうも違うっぽいんです。
こちらをご覧ください

一円です。じゃなくて
一円玉との比較です。この狭い方に文字を書き込みます。
ありえない狭さでしょ! もちろん「 ึ ื 」とかは線の上に書くし、 「 ุ ู 」は線の下で、「 ใ ไ 」は上の線を突き抜けますが、それでも小さすぎます。
だいたい、タイの新聞も字が小さすぎです!
幼稚園児でも老眼鏡必要じゃね? ってくらい小さすぎます。
すいません。取り乱しました。このような狭いところにちまちまと緻密に書くことによって、文字のバランスが良くなるのかなぁ っと最近では感謝しております。先生ありがとー!
ノートを買うときはA罫でなくB罫を、もっと狭いのがあるのなら、上の写真を参考にして選んでください。
と、いろいろ書きましたが、タイ文字の独学は時間さえかければ出来るようにはなるハズです。
比較的短期間(人による)ていう条件でも6,7割はできるんじゃないでしょうか。
万が一、「タイ文字の読み書きができるようになりたい!」なんて珍しい方がいらしたら、試してみてください。
じゃあ、具体的にどうすればという方はこちらも御覧ください。

おわり
今回紹介した本