【タイ語のことわざ】羊のドリーは余りにも似すぎているのが問題だ!

東南アジアでは、「日本の製品は壊れない」という半ば神話と化した信頼があるようです。

人間の作るものなので、絶対壊れないということはないと思いますが、そういった伝説が出来上がるほどに日本企業は努力してきたのでしょう。

完璧さは製品の大事な要素ですが、その分作る側の負担も増加します。

かと言って、手を抜くと仕事は楽ですが、信用はなくなります。

今回のことわざはそんな感じのことわざです。

それではどーぞ

จับแพะชนแกะ

ヤギを捕まえてヒツジに当てる

発音:càp phɛ́ chon kɛ̀

単語
  • จับ:捕まえる
  • แพะ:ヤギ
  • ชน:当たる、ぶつかる
  • แกะ:ヒツジ
MEMO

この場合の「ชน」ですが、本来はぶつかるとか、当たるとかの意味ですが、ここから「あてがう」といった意味にもなります。

日本語とほぼ同じです。

柔道の団体戦で、本来大将級の選手を相手の先鋒に「当てる/ぶつける」とかいいますよね?

タイ人と日本人の言語感覚は同じみたいです。

このことわざの意味は適切なものの代わりに取り敢えず近いもので代用する。

どうにもこうにも出来ない状況が発生したとき、その場しのぎをして、一番適切なモノの代わりに他のものを利用して、目の前の問題を解決する。

といった意味です。

使用する場面

どういった状況で使うかと言うと、選択肢が他にない場合で、「時間がない、状況が差し迫っている」といったときに使います。

また、他の問題は後回しにしてでも、取り敢えず問題を解決することが最優先! といった状況のときに、「ヤギを捕まえてヒツジに当てる」状況が発生した! という使い方もします。

時間的に緊急事態の場合とか、問題の処理こそが優先順位の第一のような場合とかが考えられます。

ことわざでは、本来ならばヒツジに当てるのはヒツジであるのが適切だということを言外に言ってます。

何かを捕まえてきてあてがうならば、捕まえてくるものは、あてがう対象と同じ種類であるのが本来の姿です。

このあてがう状況というのは、カップリングの場合でもいいですし、あるいは「闘羊」(そんなのあるか知りませんが)みたいな戦う相手の場合でも同じです。

「最適なもの」をあてがえないときに近縁種のヤギをあてがうのがこのことわざですww

ヒツジとヤギが近縁種かどうかは分かりませんが、ワニとかハエとかに比べると、そりゃあ両者は似ているといえます。

いずれにせよ、緊急事態にその場しのぎでコトを成し遂げるといった状況です。

具体的使用例

使われる状況というのは、本来対であるべき物事のうち、目先の問題を解決するために、そうじゃないもの(本来なら違うもの)でも、それを使うとか、違う行為などをしなければならない時です。

例えば

昨日母から電話が来たんです。

母が言うには、

「急ぎの用事ができたから、おばあちゃんが来たらお世話をして!」

毎度のことながら勝手なもんですww

急にそんなことを言われても困りますよね?

なので、「ヤギを捕まえてヒツジに当てる」くらいの対応しかできません。

みたいな感じで使います。やっつけ仕事です。

取り敢えず、最低限の応対をする。といったニュアンスです。

このことわざは「厳密にコトを遂行しなければならない!」と言う場合にも使えますし、適当に手を抜くことの必要性を説く場合にも使えます。

ゴーガイ新聞社(笑)の出している新聞は、結構な権威のある新聞です。

今年記者として採用されたプロイさんは、社会面を担当することになりました。

しかし、彼女はインターネットで拾ってきた記事を書くだけの、らく~なやり方でしか仕事をしません。

まさに「ヤギを捕まえてヒツジに当てる」ように記事を書いています。

実はプロイさんは社長の愛人で、誰も文句を言えなかったのです。

あまりにひどい仕事ぶりを見た上司は、クビを覚悟でプロイさんに忠告します。

「こんな風にテキトーに記事を書いていると、この会社を経営している人の信用にも関わりますよ!」

その後上司がどうなったかは誰も知りません。

この場合はやっつけ仕事をするな! という意味ですね。

また、慎重過ぎるソムチャイ君はいつまで経っても自分の仕事に自信が持てません。

それで、入社してから2年も過ぎているのに、自分の作業した内容をイチイチ上司にチェックしてもらわないと安心できません。

確かに仕事でミスを冒すのは避けなければならない事態ですが、一つの作業が済むたびに確認の作業を求められている上司としては仕事になりません。

この上司も余り部下に対して強く出られない性格なのですが、余りに頻繁にソムチャイ君からチェックを求められるので、とうとう

「ねぇ、ソムチャイ君。いい加減ヤギを捕まえてヒツジに当てるように仕事をしてもいいんだよ」

と思い切って説教をします。

ソムチャイ君は

「でも…ミスがあったら一大事ですし…」

上司「2年もいるんだよね…」

ソムチャイ君「でもミスはマズイです!」

上司

「君の仕事、ただシール貼るだけだから!」

とうとう上司さん、キレてしまいましたww

と仕事内容によっては「ヤギを捕まえてヒツジに当てる」ように仕事をした方が良さそうです。

このように要領よく仕事をするという意味でも使用が可能なのがこのことわざです。

完璧に仕事をすべきか、適当に要領よくするかが分かれ目です。

その匙加減が一番難しいんですよね。

おわり

【タイ語のことわざ】索引