【タイ語のことわざ】タイのお母さんの朝の決め台詞はこれで決まりだ!

日本の冬は特に布団からでたくないですよね?

「なんでこんな天国から厳しい娑婆に出ていかなければならないのか?」

とは子供時代に誰もが感じることです。(誰もが?要出典)

こんな時に「早く起きなさい!」などと真っ当なことを言われると却って反発心が芽生えてくるのが子供です。

そんな毎朝のバトルは日本だけではなく、常夏の国タイにもあるようです。

今回紹介することわざは、朝のバトルにタイのお母さん方が必ず一度は口にしたことのあるものです。

このことわざを聞くと、子供時代の辛かった朝を思い出すタイ人もいるはずです。(笑)

それではどうぞ

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นอนกินบ้านกินเมือง

村や領地を治めるように寝る

発音:nɔɔn kin bâan kin mɯaŋ

単語
  • นอน:寝る(身体を横にして)
  • กิน:(国などを)統治する
  • บ้าน:村
  • เมือง:国、県、都市、町

今回のことわざに出てくる単語は特に目新しいものではないのですが、意味が基本的なものと異なるので難易度高いです。

まず、「กิน」ですが、食べるとか飲むとかいった意味で覚えている人も多いと思います。

ここでは国を統治するという意味で、元の意味とだいぶかけ離れています。

「統治すること」=「食い扶持」になるといったところでしょうか?

基本的な動詞には派生した意味が多いので注意が必要です。

「กิน」の他の用例についてはこちらもどうぞ

【タイ語のことわざ】万が一あの二人が出会ったら、確実に血を見ます。

「บ้าน」についても「家」と覚えていると思いますが、「หมู่บ้าน(mùu bâan)」の「บ้าน」です。

「หมู่บ้าน」はタイの一番小さな行政単位で、日本語でいうところの「字」とかに当たるんでしょうか?

行政単位等はその国独自のものなので、「無理して訳さなくても..」とも思いますが、一応無理矢理にでも当てはめた方が、イメージ湧きやすい? かもしれません。

「เมือง」については町から国まで意味があって

「どれやねん!(怒)」

となるのも無理はありません。

日本語の「クニ」と同じです。

「故郷はどこですか?」に使うクニも、国家を表すときの「クニ」もどちらも発音上は「クニ」で同じですよね?

「เมือง」を国家の意味で使う国は限られてます。古くからタイに関係していたという条件が付きますが、どの国に使用可能かはタイ人によって違うようです。

で、長々と単語の説明をしましたが、このことわざの意味は「夜更かしして早起きしようとしないこと」です。

「はい? 国とか町とかどこいってんねん!!(怒)」

「それとも何か? タイではトップは楽だってことか?」

あー、まー、なんと云うか…

そうです。

“昔の”タイの領主は夜遅くまで起きていて、朝はいつまででも寝ていたのです。

「นอนกิน」で働かなくても食べていけるという意味もあります。

元々はこのことわざは、単にそういった領主のことを表現しているに過ぎませんでした。

それが現代では一般に朝寝坊する人をさして「村や領地を治めるように寝る」と皮肉るように変化しました。

日本語の「重役出勤」と同じです。実際には重役や領主でもない人に対して使うという心理は同じです。

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どんなとき使う?

朝寝坊がひどい人に対して皮肉を込めて非難する時に使います。

朝寝坊のひどい子供を叱ったりする時にも使えます。

従来はもっぱら「朝寝坊」に対して使っていたこのことわざですが、現代では新しい意味も付与されています。

それは、国の財産をだまし取ったり、横領したりすることに対しても使われるようになりました。

このことわざで使われていた「กิน」の統治をするという意味の他に、わいろを受け取るという意味もあり、その意味のイメージが前面に出てきた結果でしょう。

そもそも国の財産をだまし取ったり、横領できるのは一定の地位のあることが多いです。

そういった地位にある人と、昔の領主を重ね合わせて新しい意味が生まれたと思います。

なので、汚職をする役人に対してもこのことわざは使われるようになりました。

具体的使用例

ソムチャイ君が小学生時代の話です。

彼は学校の勉強はいまいちだったのですが、とにかくスマホを手放しません。

宿題もそっちのけでスマホばっかりいじっています。

お母さんはソムチャイ君の勉強のできがイマイチなのは諦めていたのですが、寝る直前までスマホをみ続けるのは問題です。

それで

「そんな暗いところでスマホ見てると目が悪くなるでしょ! 早く寝なさい!」

と叱るのです。

一旦は寝たふりをするソムチャイ君ですが、お母さんが寝た後にこっそりと起きて再びスマホを手に取ります。

さらに、お母さんが朝ソムチャイ君を起こすのには、一日のエネルギーの何割かを費やさなければならないほど、ソムチャイ君の寝起きはよくありません。

毎朝がソムチャイ君 VS お母さんのバトルです。

しかもお母さんはソムチャイ君を学校に送り出した後、家計の足しになるようにと働きに出かけていたのです。

なので、ソムチャイ君に向かって

「本当に村や領地を治めるように寝る子だ!」

と毎朝叱るのが日課になってしまいました。

そんなソムチャイ君を「村や領地を治めるように寝る」って叱るお母さんの真意は、朝寝坊するからなのか、スマホ代をたびたび請求することに対して言われているのかは小学生の彼には知るよしもありませんでした。

おわり

【タイ語のことわざ】索引

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