世界でもっとも幸せな国ってタイらしいぜ!マジ?あんま実感ないけど…

あなたは幸福ですか?(笑)

なーんてイエスかノーで答えるにしても、随分アバウトな質問があったりします。

この場合「幸福」という言葉に対して「安定」とか「安心」とかをイメージする人と、いわゆる高揚した気持ちというか、幸福感をイメージする人では回答もだいぶ違ったものになるというのは想像つくと思います。

今回は「タイって結構幸福なんだゼ!」

「へー…」ってな感じの話です。

まだ選挙の興奮が冷めやらないタイですが、取り敢えずどうぞ

悲惨指数とは

国民の幸福・不幸福を測る指標の一つとして悲惨指数というのがあります。

悲惨指数(ミザリー・インデックス、Misery Index)とは、米国の経済学者アーサー・オークン氏が考案した国民の生活度合を表す指数で、失業率と消費者物価指数の上昇率を加算して算出される。悲惨指数が10%を超えると生活が圧迫されることで国民の不満が高まり、20%を超えると時の政権に影響を与えると言われている。 ー 引用:野村證券 証券用語解説集

2018年度の調査によると、日本は世界的には結構いい線いっていて、ワースト3位でした。

つまり調査対象の国・地域の中で、悲惨でない国第3位ということです。

有り体に言えば世界で三番目に幸福な国ということも出来るのかもしれません。

まぁ最近は外国人も多数訪日していたり、大卒の内定率が9割だったりと、なんとなく幸福な国であると認識されているような気がします。

しかし、この指標によると日本以上に悲惨でない国や地域が二カ国あるのです。

その第二位がハンガリーだそうですが、行ったことないのでわかりません。

で、堂々の第一位が

タイランド

なのであります。

とはいってもこれはあくまでも指標であって、体感的に幸せかどうかとは異なります。

物価なんか結構上昇してるような気もするので…

確かにベネズエラとかと比べると

「まぁ幸せなんかなぁ?」

てな感じは受けるかもしれませんが、データを見てから幸福感を感じるというのは、ガイドブックを見てはじめて観光地にきた! と実感するのと何ら変わりはありません。(笑)

というわけなので、この指標が示しているのはあくまでも客観的に悲惨ではない状態にあるということだけであります。

実際に幸福かどうかを指し示す指標ではないのです。

まぁ下位の国や地域の数値について、どっちが悲惨か? とか比べてもあまり意味はないのかもしれませんが…

幸福感とは

日本は一応、悲惨でない国の第三位に位置した結果となりましたが、はたして幸福という点ではどうなのでしょうか?

客観的に「これこれこうだからあなたは幸福ですよ!」とかいわれても「幸福感」を感じることができないように、「幸福」になるというのは到達点ではないということです。

なので、

「アノ人と結婚したら幸せだ!」

とか

「年収が1億越えたら幸せ!」

というのは文法的におかしな話で、正確には

「アノ人と結婚の準備をしている今は幸せを感じている!」

とか

「前年度より収入が順調に上がって一億越えそうなので、ワクワクして幸福感が止まらない!」(笑)

とかいうのがより正確なのではないかと思います。

つまり、いい感じになってきたから「幸福」な状態だ! というように、なにかが上昇しているように感じる時に受ける感覚といえます。

もしくは、他人や自分の属していないグループと比較したりすることによって自分や自分たちの方が良かった場合にも「幸福感」は感じることが出来ます。

いずれにしても「過去」や「他」との比較において良かったり、期待できそうだったりする時に得られるのが幸福ということで、絶対的に数値化することは不可能なのです。

相対的感覚ですね。

もう人間の脳みそがそういう風にできてるようなので、仕方ないのです。

なので日本が幸福かどうかは、他と比べる場合と過去と比べる場合で変わってきます。

まぁどっちもイマイチの気はしますが…

本当に幸福が理由なの?

悲惨指数がもっとも少ないということから、タイの選挙結果の理由付けをしていたのが「Forbes」の記事にありました。

参考 世界で最も「悲惨な国」ランキング 最下位はタイForbes Japan

件の記事では軍事政権が国民に「幸福」をもたらせたので、選挙で国民国家の力党(親軍政派)がもっとも多くの得票数を獲得したと分析しています。

確かに軍事政権以前は赤組と黄色組の対立で混乱した状態でした。

軍が政権を掌握してからは混乱を安定させることに力を入れていたので、たとえ軍事政権だったとしても

「これで前よりはマシになる!」

という感じで、国民の期待は高かったように記憶しています。

しかしこの感覚はそれが当たり前のこととなってくると、いろいろと粗が目についてきて、ついには不満に変わってしまうのが人間なのです。

「思ってたのと違う!」「この程度なの?」

とかです。

確かに選挙において、それまで実行してきた政策というのは評価を大きく左右します。

ただどんなに良い政策を実行してきたとしても、時間が経てば経つほど「期待との違い」を感じてきてしまうものです。

8年弱ぶりの選挙というのは、「期待との違い」を養うのに十分な期間だったのではないでしょうか?

それ以前と比較して

「前よりは良かった!」

と、当時のことを記憶してる人がどれくらいいるか? という話です。

なので、フォーブスの記事はおかしいとまではいいませんが、正確には「前より良かった」と記憶している人が結構多かった結果といった方が正しいのではと思います。

まぁ2019年の4月1日の時点ではどういう結果に落ち着くのかはわかりませんが…

タイ人の「もっと」という欲求を満たしていかない限り現政権の政権維持はますます困難になっていくと思います。

人々は飽きると変化を求めて期待感を得ようとします。ましてやタイ人です。(笑)

今だに選挙についてメディアでは連日大騒ぎしているようなので、まだ政治に飽きてはいないようですが…

長期政権を維持していくというのは国民性によるのかもしれませんが、思ったより大変なことなのかと思います。

今後タイの政治はどこへ向かう?

票を獲得・維持するために、かつてのタクシン派のようなあからさまな地方差別をするのは最悪手です。

他の地域より優遇されているので、永久に幸せ感を与えられ続けられますって作戦はマズイのでは? 地域対立を助長するような政策ってどうよ? ってことです。

地域差別とは要するに、日本の士農工商の更に下につくられた階級の作用と同じことなのです。。

その点、反軍政各党が一緒になっているのをみると、統一的な国民意識の形成という点に関しては意外な効用があるのかもしれません。

地域とか階級とかでなく、ただ考え方の違いだけで対立する構造に変化してるように感じます。

ま、例の調査によっても、少なくともタイはそんなに悪い国ではないというのは間違いないのでしょう。

組閣は6月になるとされています。それまでタイ人の政治に対する興味は失われないでしょう。

そんなこんなで今後とも目の離せないタイの政治です。

おわり