タイ語を始める切っ掛けは人それぞれでしょうが、中には、なんだかわからないけど会社に言われてタイに来てしまった…タイ語勉強しなきゃ現地の人とコミュニケーションが取れない…
という理由でタイ語を始めた人もいると思います。
どーもあそーくです。
僕も今となってはなんでタイ語を始めたのかはよく覚えていませんが、「タイ語をするはめになったから仕方なく」ではなかったのは確かだと思います。
自分の性格から「嫌なことは絶対しない」はずなので、革新できます。
タイ語を強制的にやらされる場面自体があんまりないように思いますが…
今回紹介する「タイ語のことわざ」は自分の意思はどうなってる? 反映されてる? みたいなことに関するものです。
それではどうぞ
Contents
มัดมือชก
両手を縛って殴る
発音:mát mɯɯ chók
- มัด:(手・足を)縛る、(髪など)束ねる
- มือ:手
- ชก:こぶしで殴る
このことわざの意味は、直接的には制御されて降伏させられることです。つまり、有無をいわさず~させる/されるということです。
一方が相手の両手を縛っておいて、好きなだけ殴るという状況です。
サイコパスですか?
でなければ、そうとうな恨みをかってるんでしょうか? ちょっとまともな精神状態ではないようです。
相手を動けない状態にして好きなだけ殴れる状況であったとしても、普通の精神状態なら
「好きにしろって言われてもねぇ」(笑)
となるのが平均的日本人じゃないでしょうか? タイ人は歯止めがききません。行くとこまで行ってしまいます。
気をつけてください(笑)。どっちにせよ例えが怖すぎです。
仮に両手を縛られてなくても
「いいからオレのこと、一発殴ってくれ!」
とか頼まれても、恥ずかしくて殴れません(笑)。
青春ドラマのワンシーンを強制的に命令されるって…
仮に実際殴ったとしましょう。むしろ殴って方の精神的ダメージがデカすぎます!
話が脱線したーーー m(_ _)m
要するに、相手を制御したりして自分の意のままにことを進めることや、そういった状況を表したり、逆に相手の要求を飲まざるを得ない、他に選択肢がないというような状況を指してこのことわざを比喩的に使ったりします。
こういった状況では、相手は抵抗する手段も気力もないのですから、結果は見えています。
そこで、好き勝手にコトを行うことができるという意味になります。
どういった時に使う?
契約を結ぶときや、話し合いをする時に、相手に反撃のチャンスを一つも与えずにコトを進めることができるような状態の時に使います。
有り体に言えばサンドバッグ状態のことですwww。
もちろん自分サイドがサンドバッグになった状態の時にも使用可能です。
諦めの境地です。
また、具体的な相手というのがいなかったとしても、自分の意思の介在する余地が全然ないような場合にも使うことができます。
成るように成るしかなかった…
みたいな状況です。
社会的な圧力から反論するのが憚られたり、道徳的に無理な場合などにも使うことが出来ます。
具体的使用例
ソムチャイ君は花子さんとの初デートでウキウキしています。
「パスタが食べたい!」と花子さんが言ったので、誘ってみたら思いがけずOKがでました。
レストランの予約もバッチリしています。二人のデートプランは分単位でしっかり計画された完璧なものに仕上がりました。
当日の朝、渋谷で待ち合わせの約束ですが、花子さんは2時間遅刻してきました。
ソムチャイ君のデートプランはいきなり崩壊です。
花子「ごめん、ちょっと渋滞がひどくて!」
ソムチャイ「えっ? あ、そうなんだ(ここはバンコクか!)」
花子「あー、お腹空いた!」
ソムチャイ「え? あ、あーレストラン予約してるから、少し早いけど..ちょっと電話してくる」
ソムチャイ君が予約したレストランに電話してる間、花子さんはスマホに夢中です。
ソムチャイ「ちょっと早いけどOKだって! 良かったね♪」
花子「お寿司食べたい」
ソムチャイ「…え? もうお店予約しちゃったし…」
花子、スマホの画面を見せながら
「ねぇ、ここ美味しそうだよ! 人気あるみたいだし」
ソムチャイ「ん、あぁ美味しそうだね」
花子「じゃあ行こう!」
ソムチャイ「でも今日はイタリアンで…今から行くって…」
花子「そんなのアタシ知らない。お寿司食べに行こう!」
ソムチャイ「さっき時間の変更もしてもらったし無理だよ」
花子「そう、じゃあアタシ帰る」
ソムチャイ「え?? ちょ、ちょっと待っててね」
ソムチャイ君、再び電話中です。電話をしながらコメツキバッタのように何度も見えない相手に頭を下げてます。
来日して2年、すっかり日本人化したソムチャイ君でした。
このように、ソムチャイ君は花子さんの「もう帰る」という魔法のキーワードが出た途端「両手を縛って殴」られる状態になります。
この状態のソムチャイ君を解除する回復の呪文は、現在の所発見されていません。
この例の場合は主観的にどうしょうもできない状態になっているので、本人次第では「縛られた両手をほどく」ことは可能なのかも知れませんけどww まぁ無理そうですね。
他にもパッケージツアーの団体客の行動か決められている様子を表現する場合や、強権的な親元にある子供が、将来を強制的に決められるなんて状況のときなどにもこのことわざを使用するいい場面です。
どっちにしても「両手を縛って殴ら」れる状況は避けないと、自分の存在意義がなくなるような気がしますので、そんな状況になりそうなら「逃げるが勝ち」だと思います。
おわり