定期的に忍者ブームというのはやってきます。
忍者は主人のために影となって働く存在で、表に出て栄誉を受けることはありません。
どーもあそーくです。
今回紹介することわざは忍者のような「影」の存在についてです。
といっても、影となって役に立つという「コト」ではありません。
どっちかと言うと付属物的な「影の存在」といったイメージなので、忍者の話題は適切ではありませんでした。
「影の存在」といっても黒幕や陰キャとも少し意味が違いますが、取り敢えず「影」って単語だけで忍者を出したのは軽率でした。すいません。(T_T)
そんな感じですが(どんな感じだ?)、本編をどうぞ
Contents
เงาตามตัว
ついてくる影
発音:ŋaw taam tua
- เงา:影、陰、(鏡、水面などに写った)姿
- ตาม:追従する、あとを追う、呼びに行く、探す
- ตัว:身体、体、姿、かたち、本体
このことわざの意味は、片時も離れず、どこへ行くにも必ずついてくる人や、あることの影響を常に受け、その変化に伴って増えたり減ったり、または、強くなったり弱くなったりすることなどを表しています。
少し単語について補足説明をすると、「ตาม(taam)」という動詞は、物事が移動するに従って、その後から続いていくというのが基本的な意味です。
「法律によると(従うと)」などのときにも使われます。
元になる「何か」があるのが前提となります。
「ตัว(tua)」とは、姿、体というのが本来の意味ですが、「ヒト」や「動物」そのものを指すことも可能です。
つまり、物理的な容積をもった「カラダ」だけでなく、意思とか心とかキャラとかも含めた全部の場合も含むということです。
また、「モノ」を指すこともあります。
「ある何か」の本体という意味で使う場合は、それが「モノ」であっても使用できるということです。
そもそも、影というのは暗い部分で、物体が光をさえぎることによってその形が現れるものです。
そのものだけで存在することは出来ません。
そして、「影」というモノの特性として、本体が動けばそれに合わせて動くというのがあります。
また、「影」というのは光がある限りずっとくっついて離れません。
このような影の二つの特性を意味しているのがこのことわざです。
どんな時に使う?
ある行動をして何かしらの結果が出た時に、それに伴って、もう一つ別の結果が生じたことを「指摘する時」に使います。
この二つの結果にはなんらかの因果関係がある必要があります。
たまたま1回とか2回だけ、関係のありそうな結果が出た場合には使えませんが、本人が主観的に信じている場合や、何らかの理由で常につきまとっているヒトに対してはこの限りではありません。ww
例えば、ガソリンの価格と、野菜の値段などには因果関係があるので、このことわざを使う絶好の機会です。(笑)
また、「金魚の糞」という言葉と同様に、人間に対しても使うことが出来るのは影の「くっついて離れない」という特性からです。
以上のように(主観・客観は別にして)因果関係のあるコトに使う場合と、常に金魚の糞のようにくっついてくるヒトと指す場合ということです。
大まかに言うとこの2パターンだけです。
ちなみに影響を与えられる方が良い結果という場合の使用例は余りありません。
具体的使用例
花子さんの同僚のオイさんは彼氏のことで悩んでいます。
オイさんの彼氏のダム君は、かなりの浮気症で、暇さえあれば…という感じです。
そんなダム君に対し
「浮気はやめて!」
とハッキリ言いたいのですが、気の弱いオイさんにはそんな勇気はありません。
一方の花子さんは本人のいる前でもズケズケと言いたいことを言う性格で、オイさんはそんな花子さんに相談にのってもらいたいと思っています。
しかし、なかなか話を聞いてもらえるチャンスはやって来ません。
ダム君は花子さんと面識もあり、彼女がオイさんの会社の同僚ということも知っています。
というのも、ダム君は花子さんの彼氏のソムチャイ君の友人なのです。
ソムチャイ君から花子さんの人となりを聞いているダム君は
「オイさんが何かあったら相談するのは花子さんに違いない!」
ということは知っています。
ただ、それが上手くいかないことも知っているのでした。
というのも花子さんにとって、ソムチャイ君はついてくる影なのです。
オイさんが相談しようとすると、ソムチャイ君がもれなくついてきます。
ソムチャイ君が自分の彼氏と仲が良いのを知っているオイさんには、ソムチャイ君の前でダム君の悪口をいうことは出来ません。
何度も花子さんと二人きりの機会を伺いますが、今だにそんなチャンスは巡ってきません。
下手をすると花子さんがトイレに行こうとするときまで付いて来ようとするソムチャイ君は少し問題ですが、そんな二人の関係を知りながら
「やっぱり花子さんは頼りになるヒトだよねぇ!」
とオイさんに対して、追い打ちをかけるように花子さんの人柄を称賛するダム君は、中々の策士なのでありました。
と言うか、腹黒い? ソムチャイ君を使った間接正犯ですけど。(笑)
おわり