子供の頃からの友人のことを「竹馬の友(ちくばのとも)」といいますが、タイにも「竹馬」はあります。
どーもあそーくです。
今の人達は竹馬で遊んだりするんでしょうか?
僕は余り得意な方ではなかったのですが、同級生の中には普通に走るより速いという強者もいました。
竹のある所に「竹馬」あり! というわけではなく、ヨーロッパにもあります。
さて、タイの竹馬はどんな感じなんでしょうか?
それではどうぞ
タイ人のみなさん、「竹馬」って馬なの?
タイにもある遊びである竹馬ですが、タイ語では「ม้าเขย่ง(máa khayèŋ)マーカエンぐ」と言います。
「ม้า」が馬の意味で、「เขย่ง」がつま先立ちで立つという意味ですから、馬がつま先立ちで立つということです。
そもそも、二本足だし、どの辺が馬なのかはよくわかりませんが、パカポコという音から馬を連想するんですかね?
とにかく、タイでも「あの遊具」のことを「馬」と表現するそうです。
余談ですが、チャイナの言葉では「踩高蹺」で、全然馬は関係ありません。
「竹馬の友」って言葉はチャイナ由来じゃないの?
ってなりますよね?
「竹馬の友」は4世紀中頃の東晋の政治家、「桓温と殷浩」の二人の話が元になったものなので、チャイナ由来であることは間違いないです。
この竹馬の友の「竹馬」は今回話題にしている遊具の「竹馬」ではなく、魔法使いのほうきの様に竹にまたがって走り回る遊びのことを指すそうです。
跨がるだけって…どの辺が楽しめるポイントですか?(✽ ゚д゚ ✽)
原子力エネルギーで動く彼らに、無駄なエネルギーを使わせるこの遊びは、我々人類にとって偉大な発明であることは間違いありません。(笑)
とにかく、相当対象年齢の低い遊びということになります。
「竹馬の友」を小学校4年生以降くらいだと想像していたのですが、こういった遊びのことを「竹馬」と指していたとしたら、本当に幼児からの友人ということになります。
ほぼ親戚に近いような間柄ということです。
ちなみに「竹馬の友」は本来昔からのライバルという意味だったそうで、現在の幼馴じみという意味とは違ったようです。
日本でも江戸期の末頃までは、この「竹馬の友」の「竹馬」と、今現在イメージする竹馬の両方をさして「竹馬」と呼んでいたそうです。知らんかった!(゚∀゚)
そんな漢字文化圏の経緯は置いといても、日本とタイ両方で「馬」と表現していたのは面白く感じます。
タイの竹馬の遊び方
タイの竹馬はタイの本によると
1.5~1.7メートル位の大きくない2本の硬くて、しなやかな竹を使い、足を置くところを固い枝で作ります。
遊ぶ時は足場の枝の上に立っていなければならず、その状態で歩き回ったりします。
また、競走をして、落ちたほうが負けといった感じで遊びます。
と説明されています。
日本のものとだいたい同じです。というか全く同じです。
ただ、この説明だけでは「全く同じ」と判断してしまいがちですが、大きな違いがあります。
竹馬には手で持つ長い竹が2本ありますよね?
タイの竹馬では2本の長い竹は、つま先方向にありません!
「え? (゚∀゚)」
じゃあどうやって乗るんだ? ってなると思います。
タイでの乗り方は足の横(小指サイド)に2本の長い竹があるんです。2本の竹の間に人間がいる形です。
これで乗れるのか? とも思いますが、世界的には変な乗り方ではないようです。
ヨーロッパの大道芸などで、足に棒をつけて背を高くして歩き回る芸がありますよね?
あれも類型的には「竹馬」の一種らしいです。
英語ではスティルツって言うそうです。
そのスティルツには持ち手のあるような長い棒を使用するタイプもあり、完全にタイのスタイルと同じというわけです。
タイスタイルと日本式の分布は?
ヨーロッパもタイと同じ乗り方だとしたら、チャイナはどうなんでしょうか?
町中で余り竹馬に乗ってる光景というのは見かけないもので、実際見たわけではありませんが、どうやらタイと同じようです。
むしろ日本式の方が特殊なのか?
と思っていたら、バリ島では日本と同じつま先の方に棒があるスタイルです。
タイ人ははるか北方から南下してきたといわれているので、チャイナと乗り方のスタイルが同じというのはなんとなく納得がいきます。
日本とバリ島はどうなんでしょうか?
相当離れています。戦中に広まったということも考えられるので、現状ではなんとも言えません。
そんなこんなで
「うーん」
と唸っていたら、すごい発見をしてしまいました。
日本のはるか彼方、バルカン半島の付け根、ギリシアでも同じつま先スタイルだったのです。
しかも古代ギリシア!!
アテネで発掘された壺に「日本スタイルで竹馬に乗る古代ギリシアの方々」が描かれてました。
結局、どうして竹馬に乗るスタイルに違いがあるのか? という謎はいっそう深まるだけとなってしまいました。
またいつものように、「すご~く似ているんだけど、ちょっと違うタイと日本」の法則に間違いはなかった! という確信が持てただけの事例でした。
いろいろ勝手なことを述べてきましたが、竹馬はバランス感覚を養うのにとても有用な遊具です。
余り竹馬の得意でなかった僕は、人生のバランス感覚も大きく欠いた状態になってしまったというわけです。(T_T)
おわり