今回紹介する「目指せ!タイ語の達人」(以下、タイ語の達人)は実は日本では店頭販売されていないので、正直紹介するかどうか迷いました。
ただ、ネット通販とかでも購入可能ですし、タイに行った際に購入する場合も考えて紹介することにしました。
本来的にはここは「独学」する人のためという体で始めたもので、この「独学」する人の中には
「忙しくてタイに行く時間がない」という人や
「そんなにお金をかけるのも…」といった人も多く含まれていると思います。
なので、しばらくタイに行く予定がない人、ネットで高めの値段で購入することを良しとしないという人等々いると思います。
そしてそういった方には無用の記事となるのが、少々心苦しく思います。
ただ、状況が変わったりして、このテキストを手に入れる機会が出てくるかもしれません。
そんな時「あー、そういう内容のテキストかぁ」と知っおいてもいいかと思います。
実はこのテキストは2014年に発売されたものです。
一時店頭(バンコク)から消えていたので
「あー、良いテキストだったけど廃版かなぁ」
とか思ってたのですが、最近増刷されたようで店頭でも再び見かけられるようになったので、「目指せ!タイ語の達人」の解説をすることにしました。
以上、前置きが長くなってしまいましたが、「目指せ!タイ語の達人」のトリセツをどうぞ
「目指せ!タイ語の達人」の概要
この「タイ語の達人」はソーソートーから出版されている本です。

内容はタイ語の文型のパターン学習です。
裏表紙には「200文型、用例800文以上を収録!」と書かれてるので、結構なボリュームになると思います。
一応発音記号が付いているので、タイ文字学習がすんでいない人でも使用可能ですが、実用タイ語検定試験などを受ける予定の人は、タイ文字の習得を終わらせておく必要があります。
検定試験でタイ文字を使わないのは5級のみなのですが、このテキストは5級のレベルで使用するには少し難しいと思います。
テキストの構成
テキストはまず表現のパターンと、それについての簡単な使い方が説明してあります。
ほんの一行程度ですが、それで十分です。
続いて例文が各表現のパターンごとに4つほどの例文が挙げられています。
ここでは初めて見る単語もあると思いますが、各例文には単語ごとに日本語の意味が記載されている親切設計です。(笑)
もちろん、文全体としての日本語訳も付いていますが、例文(発音記号)の下に単語ごとに書かれている意味は、タイ語の文型を日本語との違いを意識しながら出来るのでかなりポイントが高いと思います。
このように4つほど具体的な文型パターンの例をみることにより、その使い方を立体的に理解できるという仕様になっています。
ちなみにお値段は275バーツです。
テキストの使用レベル
前述したとおり、全てに発音記号がついてるとはいっても、実用タイ語検定試験の5級を受験する予定とか、合格したばかりのレベルでは少し難しいと思います。
このタイ語の達人はパターン学習のためのテキストです。
比較の対象が僕が通っていたタイ語学校ばかりで恐縮ですが、学校でいうところのスピーキングの3くらいからのレベルの文型パターンが記載されてます。
結構初歩的なパターンも混ざっていたりするので一概にはいえませんが、全体としてみるとスピーキングの4とか5以上のレベルに相当すると思います。

このスピーキングの4、5というのは中級のレベルなので、読み書きのテキストとしてオススメしている「中級タイ語総合読本」と並行して学習していくのが効果的だと思います。

具体的な使用方法
ここではこのテキストをどのタイミングで使用するかということと、実際にテキストを使用する場合の二つについてそれぞれ説明します。
タイ語学習全体の中の位置づけ
「タイ語の達人」はタイ文字順に掲載されているので、リファレンスとしては優れていますが、テキストの頭から順番に学習をするというのは恐らくすぐに飽きてしまうと思います。
結局は全部をマスターしなければならないので
「別に気にしない」
という人なら構いませんが、フツーは飽きますよね?
なのでランダムに学習した方が飽きずに最後までできると思います。
といってもどうランダムにすればいいのかわからないと思うので、一つの例を提案します。
先に「中級タイ語総合読本」と並行で行うのが良いと書きましたが、これを先に学習し、そこに出てきたパターンを「タイ語の達人」でチェックします。
「中級タイ語総合読本」が全て終了した時点で、だいぶ文型パターンは増えていると思います。
そして残ったパターンだけを学習するという方法です。
これならそれほど「飽き」も来ずに効率的に全体を網羅できると思います。
テキストの使用法
次に個々の文型パターンの学習ですが、出てきた例文で使い方を理解できたら、自分で作文するのをオススメします。
まず例文を読んでみるのですが、ここで理解できない場合は「タイ語の基礎」に戻って確認して下さい。

実際に自分で作文した文章をタイ人にチェックしてもらえたら理想的ですが、そういった環境にない人も多いと思います。
それでも作文することで、自分の記憶している全てのことを総動員する作業なので、学習の効果は高まるはずです。
チェックしてもらえなくても一定の効果は必ずあります。
このテキストの最大のデメリットなのは音源が付いていないということです。
値段を考えると仕方ないのかもしれませんが、もし付いているのなら多少値が張ったとしても是非に!とオススメしたものになっていたのですが…残念!
バンコクのタイ語学校の多くはテキストに音源がついているので、こういった文型パターンの学習でも、音を聞きながら頭の中で文の構造を意識しながら学習できるという環境にあります。
通学途中などで聞くことによって、パターンを頭に刷り込んでいくので、音源があるといいのですが…
そこで、出来ることならタイ人に録音してもらうとか、面倒ですが読み上げソフトなどを使って(多少は不自然な話し方ですが)音声を自作するのもいいと思います。
頭に刷り込むのが目的なので、音がきれいかどうかとか、人間が自然に話してるかどうかはどーでもいいのです。(笑)
こんな感じで「タイ語の達人」をマスターできれば、タイ語学校の中級の会話くらいの実力はつくと思います。
おわり
一応ネットで購入できるリンクを貼っておきます。販売終了していたらすいません。
増刷するくらいなので販売終了するのはしばらくないかもしれませんが、万が一ここで購入できなかった場合はソーソートーの書籍部に行ったら購入できると思います。
そこでダメなら販売終了の可能性は高いので諦めましょう。