【タイ語のTips】タイ人でも間違える?意外と難しい「นะ」の4つの用法

タイ語では「ขอบคุณนะค่ะ」(khɔ̀ɔp khun ná khâ コープクンナカ -ありがとう)とか「ขอโทษนะครับ」(khɔ̌ɔ thôot ná khráp コートートナクラプ -ごめんねさい)とかで文中に「นะ」(ná)を入れると表現が柔らかくなります。

なので、この「นะ」(ná)をよく多用している人も多いと思いますが、どうでしょうか?

この「นะ」って意外と使い方が難しいんです。

今回は「นะ」に着目したタイ語のTipsを紹介したいと思います。

「นะ」の基本的な使い方

「 นะ」を文中に入れると、話している語感がやわらかく聞こえる

というのが基本的なイメージです。

例えば

  • 「ไปแล้วนะ(もう行きますね)」(pai lɛ́ɛw ná)
  • 「พรุ่งนี้เจอกันนะ(明日会いましょうね)」(phrûŋ níi cəə kan ná)

などのように使います。

この場合の「นะ」は目上の人や親しくない人(笑)と話すときは「ครับ/ค่ะ」に置き換えることが可能で、それだけで丁寧な表現になります。

例えば、前述した

  • 「ไปแล้วนะ(もう行きますね)」
  • 「พรุ่งนี้เจอกันนะ(明日会いましょう)」

のような言い回しは、「ครับ/ค่ะ」に置き換えると、それぞれ

  • 「ขอตัวก่อนค่ะ(お先に失礼します)」(khɔ̌ɔ tua kɔ̀ɔn khâ)
  • 「พรุ่งนี้เจอกันค่ะ(明日お会いしましょう)」(
  • phrûŋ níi cəə kan khâ)

といった丁寧語で使うような形になります。

「ขอตัวก่อนค่ะ」は少し丁寧すぎました(笑)。

以上は基本的なテキストなら大抵載っているものなので、特に問題はないかと思います。

少し難しい「นะคะ」の使い方

男性の場合は特に問題ないんですが、女性の場合「นะคะ」(nákhá)と「คะ」(khá)のように、疑問形になった時は注意が必要です。

「นะ」+「คะ/ครับ(疑問形)」を文中に入れると、単純な疑問というよりも、相手に問いかけるようなニュアンスになります。

例えば「一緒に帰りましょう(กลับบ้านกันนะ [คะ/ครับ])- klàp bâan」だと

「私は家に帰ります」に「あなたも一緒に帰りませんか?」という同意を求める意味が含まれてきます。

また、「いただきます(กินแล้วนะ [คะ/ครับ])- kin lɛ́ɛw」という文の場合

「いま食べようとしている」に「食べることの許可を求める」という気持ちが含まれたニュアンスになります。

こんな感じでTPOによって「นะ」の意味するところは変わってくるので、使いこなせるようになるには少しの慣れが必要です。

「น่ะค่ะ」と「นะคะ」はどう違う?

น่ะค่ะ」(nâkhâ)にはマイエーク(「อ่」)ー นの上についている1みたいな記号 が両方共ありますよ。見落とさないで下さいね。

肯定文の時はこのように変化します。

ちなみに「น่ะค่ะ」って書くときはくっつけて書きますが、発音のときは「น่ะ」-「ค่ะ」と間を少し空けて話します。

ニュアンス的には、前に話した単語を強調したり、念を押したいとき、または、やんわりと断るときに使います。

「用事があったのです(ไปธุระน่ะค่ะ)- pai thúrá」という文の場合

用事があったの(ไปธุระนะ)と言うと、会話の相手は、どんな用事? とか誰と会ってたの? って好奇心をもって聞きたくなりますよね?

聞きたくならない? タイ人は聞きたくなるんです(笑)。

で、「これ以上聞かないで!」って念を押す感じで答える時に使います。軽い拒絶です(笑)。

他にも、「好きじゃないんです(ไม่ชอบน่ะค่ะ)- mâi chɔ̂ɔp」っていう文の場合

  • 「好きじゃないんです(ไม่ชอบค่ะ)」=100パーセント嫌い
  • 「好きじゃないんです(ไม่ชอบน่ะค่ะ)」=60~90パーセント嫌い
といった違いがあります。

どのくらい嫌い(嫌い度数)かを表現できるので、あまり絶対的な判断を下したくないときには便利な表現です。

といっても他の要素(例えば、答えるときの態度や表情とか声のトーンとか)もよく見て総合的に判断しないと、60パーセントに近いのか90パーセントに近いのかはわからないんですけどね(笑)

ただ、可能性はゼロではないですwww

タイ人でも間違える「นะค่ะ」

最初に断っておきますが、「นะค่ะ」nákhâという使い方はタイ人的には間違いです。

が、全然使わないわけでもありません。

日本語の「食べれるー食べられる」とかの類の現代語でしょうか?(ちょっと違うかも…)

それでも「นะค่ะ」 を使う場面は非常に限定的です。

仲良くおしゃべりしていて我を忘れちゃった時、たとえば仕事中に同僚と話していて、気付いたら近くに上司が座っていた(!!)なんて場面を想像して下さい。

こんな時に「(あわてた感じで)戻ってきてますよ(กลับแล้วนะ – ค่ะ)- klàp lɛ́ɛw」

なんて風に使ったりします。

再度いいますが、文法的には正しい言い回しではありません。が、こういった場面のような時に使うコトがあります。

ちなみに「นะค่ะ」ってくっつけては使いません。

「戻ってきてます….よ(汗)」みたいな感じですかね?(笑)

わざわざ覚えることはないと思いますが、「こういう言い方もするんだ、へぇー」くらいでいいと思います。

タイ人も結構混乱している使い方らしいです。

「น่ะคะ」を使った用法は特に無いと思います。(たぶん)

以上が「นะ」に関するちょっとしたTipsでしたが、どうでしたでしょうか?

新しい発見はありましたか?

「そんなの知ってた!」

と言う方はムダな時間を取らせて申し訳ないッス!

そうでない方は「พยายามเข้านะครับ」(phayaayaam khâw ná khráp – がんばって理解してね♪)

おわり